目次
名詞とは
名詞とは、人や物、ことがらの名前を表す語のことをいいます。
名詞はさまざまな観点から、さまざまに分類できます。〇〇名詞、△△名詞、××名詞と、いろんな名前が付いています。
まずは、これらを大きく2つに分けて考えます。
①数えられる名詞:可算名詞
②数えられない名詞:不可算名詞
名詞である英単語を英和辞典で引くと、その名詞の説明のどこかに、[可]、または[不]という記載があります。
この記載は、[C]、または[U]というアルファベットの大文字の場合もあります。
これらの記載は、漢字であっても、アルファベットであっても、同じことを表しています。
[可]とは可算名詞のことです。
[不]とは不可算名詞のことです。
同様に、
[C]とは Countable Noun
すなわち「可算名詞」 です。
[U]とは Uncountable Noun
すなわち「不可算名詞」 です。
名詞を辞書で引いたら、必ずこの記号を確認してください。可算名詞か不可算名詞かで、単語自体の意味が変わることがあります。これはとても大切なことなのです。
次に、可算名詞と不可算名詞について、その意味と違いについてお話していきます。
可算名詞とは
数えられる名詞のことを可算名詞と言います。
では「数えられる」とは、どういうことでしょうか?
逆に「数えられない」とは、どういうことなのでしょうか?
まずは、可算名詞についてお話ししましょう。
可算名詞には、次の2つのタイプがあります
(1) 形があるタイプ
(2) 形がないタイプ
形がある pen の場合
![ペン](https://i0.wp.com/soyou-desu.com/wp-content/uploads/2018/10/213eac0975e308e82f7423aecedbfc39_s.jpg?resize=404%2C270&ssl=1)
たとえば、あなたが手に握ったpen は、他の pen と区別できますよね。
あなたの pen には形があり、輪郭があります。
他の pen とは形の上で、はっきりとした、区切りがあるからです。
だから、これをペンの1つ分であると判断できるわけです。
たとえそれが、巨神兵が使うような巨大なペンであったとしても、「あっ、でっかいペンが一本ある」と判断できるでしょう。
![でっかいペン](https://i0.wp.com/soyou-desu.com/wp-content/uploads/2018/10/7484ac2bb15b3f88cfa330ab28bcbe6b_s.jpg?resize=401%2C267&ssl=1)
このように、区切りがあり、ほかと区別して「1つ」と言えるものを、数えられる名詞、すなわち可算名詞と言います。
形がない day の場合
![カレンダー](https://i0.wp.com/soyou-desu.com/wp-content/uploads/2018/10/449a03e147f119b9e6163fcc57f931f2_s.jpg?resize=451%2C338&ssl=1)
これに対し、day には目に見える形はありません。
でも、「今日」という day は、「昨日」という day との間に区切りがあり、両者はきちんと区別できます。
カレンダー上でも区別できますし、そもそも午前0時という、はっきりとした区切りが、「昨日」と「今日」を、別の dayとして分けています。
このように day も、pen と同じように、ほかの day と区別して「1つ」、すなわち「1日」と言えるので、可算名詞として用いることができるのです。
まとめ
ということは、名詞が「数えられる」か「数えられない」かを区別する基準は、「形があるかどうか」ではなく、「区切りがあるかどうか」 である、ということになります。
不可算名詞とは
不可算名詞にも2種類あります。
(1) 容器に、入れることのできるタイプ
(2) 容器には、入れることのできないタイプ
以下に例をあげて説明しますね。
容器に入れることのできる water のタイプ
![水道水](https://i0.wp.com/soyou-desu.com/wp-content/uploads/2018/10/c965e393178f7172565253d40288a75b_s.jpg?resize=431%2C323&ssl=1)
water の場合、「水という物質」自体には形がなく、どこからどこまでが1つなのか区切りがありませんね。
区切りがない以上、ほかの water と区別して、これが1つの water と言うことはできません。
したがって、1つ、2つと数えられない water は不可算名詞として、通常用いられます。
もし、water を数えたいなら、容器に入れて、その容器の数をかぞえます。
![コップに注がれる水](https://i0.wp.com/soyou-desu.com/wp-content/uploads/2018/10/25d7cfe825fa888359647624e329f4fc_s.jpg?resize=288%2C432&ssl=1)
たとえば、コップに入れて、次のように数えます。
コップ1杯の水
(a glass of water)
コップ2杯の水
(two glasses of water)
容器に入れることのできない honesty のタイプ
ところで、honesty(正直さ)もまた、不可算名詞です。
この honesty は人の「性質」であり、形がないどころか、水のように手で触れることも、できません。すなわち、抽象的な概念なのです。
![イメージのイラスト](https://i0.wp.com/soyou-desu.com/wp-content/uploads/2018/10/45158134c71aa5743cd2324c13d1fb87.png?resize=180%2C180&ssl=1)
「水」が海にある物質とすれば、「正直さ」は人々の心(頭)の中にあるイメージ(抽象概念)と言えます。
形のないイメージですから、もちろん区切りがありません。したがって、数えることもできず、容器に入れることもできません。
まとめ
このように、不可算名詞は2種類あるのです。
不可算名詞の2種類
① 容器に入ったら数えることのできるもの
② そもそも容器にも入らないもの
抽象概念のすべてが不可算名詞というわけではありませんよ。
たとえば、 difficulty(やっかいな事柄), journey(旅),fact(事実)などは可算名詞として用いられます。
可算名詞と不可算名詞の具体例
可算名詞の例
cat(猫), book(本), house(家), family(家族), team(チーム)
不可算名詞の例
water(水), fire(火), honesty(正直さ),information(情報)
可算名詞と不可算名詞の比較
①可算名詞には a/an が付くが、不可算名詞には付かない。
②可算名詞は複数形になるが、不可算名詞はならない。
③可算名詞も、限定された不可算名詞も the を付けることができる。
④可算名詞は単数形の場合、単独で使用できないが、不可算名詞はできる。
(誤)Cat likes milk.(意味不明)
(正)Cats like milk.(猫はミルクが好き)
(正)Water boils at 100℃.(水は100℃で沸騰する)
注意すべき名詞の例
一つの名詞が、絶対に可算名詞・不可算名詞のどちらかに属するわけではありません。
多くの名詞が、意味によって可算名詞になったり、不可算名詞になったりします。以下に、具体例を挙げておきますね。
fire の場合
![炎](https://i0.wp.com/soyou-desu.com/wp-content/uploads/2018/10/a10106556d17bfa118445ad8edf05a12_s.jpg?resize=437%2C328&ssl=1)
[不可算名詞]
There is no smoke without fire.
(訳)火のないところに煙は立たない。
この fire は「火」という意味(物質のこと)で、数えられない名詞です。
[可算名詞]
There was a fire in the neighborhood last night.
(訳)昨夜、近所で火事が一軒ありました。
このfireは「火事」という意味(出来事)です。「火事」は1件、2件とカウントできるので、数えられる名詞です。
work の場合
[不可算名詞]
I have a lot of work to do this evening.
(訳)今晩は、やらなければならない仕事がたくさんある。
この work は「仕事」という意味です。数えられない名詞として用います。
![仕事たくさん](https://i0.wp.com/soyou-desu.com/wp-content/uploads/2018/10/c990bc9fdd338896176985f27759b3a6.png?resize=180%2C180&ssl=1)
「仕事」は、日本人の感覚では1件、2件と数えられそうですが、英語では数えられない名詞として扱われます。注意が必要です。
以上のことは、homework と housework にもあてはまります。
[可算名詞]
I have a complete set of Hemingway’s works.
(訳)私はヘミングウェイ全集を持っています。
この work は「作品」という意味です。作品は1作(1点)、2作(2点)と数えられます。したがって、可算名詞として用いられます。
![ピカソ風の絵画](https://i0.wp.com/soyou-desu.com/wp-content/uploads/2018/10/bcafc7a18314f867fa2c2f0cc2dbe6d2.png?resize=180%2C180&ssl=1)
![うさぎ1](https://i0.wp.com/soyou-desu.com/wp-content/uploads/2018/10/32d91bca8abb70ae4f42f19162077f86.jpg?resize=320%2C180&ssl=1)
![きょとんとした猫](https://i0.wp.com/soyou-desu.com/wp-content/uploads/2018/10/9cb0853ade0e7cbaddf5a9379890d386_s.jpg?resize=320%2C180&ssl=1)