質問と回答の軌跡

英検における Writing の添削に、なぜか対応した軌跡

 

TOPIC

In recent years, many cities have banned smoking on sidewalks and other public places. Do you think all cities should do this?

 

生徒さんの提出答案

①I think all cities ban smoking on sidewalks and other public places.

②First, Even people who don’t smoke breathe the air including the cigarette’s elements. ③It is bad for health.

④Second,the cigarette is not good for the human anyway. ⑤It is showed by the praise of the cigarette. ⑥The government make us pay the tax for cigarette because raise their income and reduce people who smoke. ⑦To ban smoking in public places may let them quit smoking.

⑧So I agree to ban smoking in such places.

 

全体に対するコメント

 

S塾長
S塾長
 語数が80~100語であれば、通常は1パラグラフ(段落)で書きます。

 

したがって、提出答案のように、②④⑧の文頭で改行しないほうがいいですよ。

段落分けして書くとしたら、それはエッセイという形式の書き方になっちゃいます。

 

主題文(①)と結論文(⑧)について

 

結論文について

 

①が主題文(トピックセンテンス)であり、⑧が結論文(コンクルーディングセンテンス)ですね。

①で主張したことを、⑧でちゃんと言い換えて表現されていますね。

ただ、言い換えの表現が思いつかないときは、無理をせずにそのまま繰り返しても構いませんよ。

本来は、100語未満くらいの、短いパラグラフの場合、結論が明らかであれば、結論文自体は省略しても誤りではありません。

 

御手洗くん
御手洗くん
以上は、特に大学入試の自由英作文にあてはまります。これはAcademic Writingという正式な英文の書き方に基づくお話です。よかったら、覚えておいてくださいね。

 

ただ、英検は大学入試とは異なりますし、その解答例には常に結論文があるので、書いておいたほうが安全と言えるかもしれません。

①の文について

 

Do you think all cities should do this? と聞かれているので、

I think all cities should ban smoking on sidewalks and other public places.と答えましょう。

助動詞を抜いた現在形で書くと、くりかえす動作や習慣をあらわすことになってしまいます。

⑧の文について

 

S塾長
S塾長
まず、⑧の文頭のディスコースマーカーである So を変更しましょう。

英文中の目印であるディスコースマーカーには、重いもの軽いものがあります。

文章全体とディスコースマーカーの間には、バランスが必要です。

重い文体で書くことが求められている場合(硬いテーマとか、語数が多いとか)には、重いディスコースマーカーを使うべきです。

 

この問題のテーマは、硬い

結論で使用するディスコースマーカーとして、SoThis is why などは軽い。

これに対し、ThereforeFor this reason などは重い

 

S塾長
S塾長
本問では、⑧の文頭に、So の代わりに、For these reasons,を置いてみましょう。

 

次に、agree to をべつの表現に変えます。

agree to ~ という表現は、議論や説得が行われたあと、相手の提案や要求に対して、同意する・承認するというニュアンスです。

この場合は、ふさわしくないと思いますので。

 

勅使河原くん
勅使河原くん
う~ん、ごめんなさいね

 

以上を踏まえて、

私からの提案

For these reasons, I strongly believe that public smoking should be totally banned.

 

②③の文について

 

②First, Even people who don’t smoke breathe the air including the cigarette’s elements.

なぜか、Even と大文字になっていたので、even にしましょうね。

②③の理由づけは、このテーマの出題においては、多くの生徒さんが用いるものです。切り札になるフレーズをあらかじめ準備しておきべきです。

とくに、大学入試であれば、自由英作文は、準備が勝負を決めます

 

S塾長
S塾長
てなわけで、こんなのどうですかね?

 

私からの提案

First, smoking pollutes the air, and even nonsmokers have to breathe in dangerous cigarette smoke. This passive smoking can cause serious health problems, such as lung cancer and heart disease.

 

④⑤⑥⑦について

 

④Second,the cigarette is not good for the human anyway.

 

S塾長
S塾長
人(人間)と書く場合は、ざっくり言うと以下のようになります。

 

humans 

人間以外の他の存在と区別して「人」という場合

(例)動物と違って「人間」は…とか、神と違って「人間」は…とか

 

people

上のような特別な意味はなく、ふつうに「人」

(例)たいていの「人」は、たい焼きが好きとか

→ Most people like taiyaki.

勅使河原くん
勅使河原くん
なんで、たい焼きかわかりませんが…

 

you あるいは we

一般論の主語として「人」

例: We only live once. (人生は一度しかない)

 

ただ、この④の理由は、タバコが人体に有害であるという意味で、第1番めの理由と実質的に同一です。

また、④⑤⑥⑦は書こうとしていることは想像がつきますが、全体がつながりにくいのですよ。特に⑤と⑥は苦しいです。ごめんなさいね。

 

次の言葉は、あなたも聞いたことがあるかもしれません。

パラグラフ中の英文はすべてつながっている

これは、ゴールデンルールなんですよ。

つながり方は、色々です。

たとえば……

ディスコースマーカー(目印や接続語)でつながっている。

代名詞指示語でつながっている。

前文中の言葉の言い換えを、後文が含んでいる。

さらには、論理的展開でつながっている。すなわち、主張のあとに理由が書かれている場合、あるいは、抽象から具体へと論理が展開している。

S塾長
S塾長
こんな感じですね

 

そこで、ほかの理由を考えてみましょう。sidewalks とあるので、以下のような理由はいかがでしょうか?

私からの提案

Second, smoking in public places pollutes the land. Not a few smokers throw cigarette butts on the street. These cigarette butts are harmful to the environment, and, what is worse, they are not biodegradable.

※ cigarette butts 「タバコの吸い殻」

※ biodegradable (形容詞)「生物分解性のある,生分解性の」

(=微生物の作用で無害な物質に分解できる )

 

たいやき
a fish-shaped pancake stuffed with sweet bean paste

 

さて、終わりです

 

もうすぐ、朝が来そうです。そろそろエネルギーが切れかけてきました。

あしたも、塾で授業をしますので、そろそろ寝ます。

質問があったら、どうぞ遠慮なく。

英検の勉強、死力を尽くして頑張るんだよ。

虎のように、ね。

笑う虎

応援しております