これは私が、2019年度センター試験の前夜に、知らない人に対し、なぜかweb上で空所補充問題を解説したときの再現です。
The man was a foreigner, ( ) we judged from the way he spoke.
① as
② because
③ since
④ so that
非制限用法の関係代名詞asが使われているそうです。
私はいつも、as であるかどうかは、空欄の前に such や the same があるかどうかで判断してます。
しかし、今回の問題では、いずれもなかったので、①as は真っ先に候補から消してしまいました。
①以外の選択肢はどのような点で不適切なのでしょうか?
回答
①以外の選択肢はすべて、
2文をつなぐ際は、接続詞として働く、
という点で不適切です。
解説
The man was a foreigner, ( ) we judged from the way he spoke.
①as ②because ③since ④so that
問題文は、二つの文が( )でつながれています。
この問題で不適切な選択肢を切る場合は、( )の前の部分ではなく、後の部分に目を光らせます。
( )の後の部分、すなわち、後文が、完全文なのか、不完全文なのか、を検討するのです。
後文が完全文であれば、( )内には、接続詞が入る。
なぜなら、接続詞とは、「完全文」と「完全文」をつなぐものだからです。
というのも、そもそも接続詞が文と文をつなぐ場合、独立した文 (完全文)と、独立した文 (完全文)をつなぐ、というのがルールだからです。
等位接続詞の例
I like armadillos, but Mary likes alligators.
(僕はアルマジロが好きだが、メアリーはアリゲーターが好きだ)
従属接続詞の例
I can’t go because I must look after my alligator.
(アリゲーターの面倒を見なくちゃいけないから、私は行けないの)
これに対し、後文が不完全文であれば、( )内には、関係代名詞が入ります。
後文に欠けている名詞がなければ、それは完全文。
後文に欠けている名詞が1つあれば、それは不完全文。
欠けている名詞とは、
(1) 主語
(2) 他動詞の目的語
(3) 前置詞の目的語
(4) 補語
これらのいずれかに該当する名詞。
(1)(2)(3)(4)のいずれかが欠けていれば、その名詞が、関係代名詞に変化して、後文の文頭に移動している。
それが( )内に入るべきものの正体です。
本問では、後文の他動詞judgedの目的語が欠けている。
したがって、後文は不完全文です。
ゆえに、( )内には関係代名詞が入る。
なお、後文中の欠けている名詞の正体は it です。
この it は前文全体を「それ(そのこと)」と指しています。
本問の①~④の選択肢のうち、②③④は関係代名詞として働くことができない。
2文をつなぐ際は、接続詞として働く。
したがって、②③④は不適切。
これに対し、①asだけは(疑似的に)関係代名詞として働くことができます。
したがって、正解はasだと判断します。
注意点
なお、あなたの質問内に「私はいつも、as であるかどうかは、空欄の前に such や the same があるかどうかで判断してます」とありますが、これは危険なので避けたほうがいいと思いますよ。
理由は以下の二つです。
理由①
疑似関係代名詞 as は、
本問で見た通り、
常に such や the same と共に用いるわけではない。
理由②
the same があれば、
関係代名詞は必ずasというわけではない。
the same ~ that
the same ~ who
the same ~ which
いずれも正しい英語です。
例文)
This is the same tune which I heard yesterday.
和訳:これは私がきのう聞いた曲だ
(参考文献「ロイヤル英文法」旺文社 p652)
さて、私は少々疲れたので、お茶でも飲んで休憩します。
私の愛する教え子たちは、今夜が終わり、朝を迎え、時が来れば、センター試験会場でたたかう。
あなたも、あなたのなすべきことをどうぞ頑張ってください。
これも何かの縁。応援しています。